黒潮文化の中心

Katzu

2011年06月06日 14:00

 沖縄のハーリーは、海洋民族の伝統文化である。
爬竜舟とも書き、竜を爪でカチャ―シ―すると言う三線的解釈もある。
起源は中国の福建省と言われ、
首里の龍潭池でハーリーを行った記録がある。
中国から東南アジア、太平洋にまでこの競艇はあり
龍舟(ドラゴンボート)の世界選手権まである。



 一方、サバニは帆走できる漁船である。
こちらは外洋まで移動出来る舟で、東シナ海から太平洋まで、
黒潮と偏西風を利用し、移動したと言う。
これらの活動範囲は、銚子から三陸沖まで至る
黒潮文化の本流でもあり中心でもある。
この海の移動が豊かな文化を運び、運ばれてきた。
海を生活の糧としてきた黒潮民族のメインストリームである。

 海の生物と漁労文化のつながりは大きい。
祭時を司る久高島のノロエラブウミヘビの漁業権を
琉球王府より与えられていた。
すでに環境をコントロールできるシステムが出来上がっていたことになる。
平安座のハーリーを見学したあと、伊計島の昨日のポイントに行く。
大潮にしか行けないリーフエッジに、何かに出会えると予想した。
昨日聞こえたブダイがサンゴをかじる音が聞こえてきた。
波の立つドロップアウト付近は魚が集まる。
ブダイ、チョウチョウウオ、クロハギ、ヤガラ、ツノダシ、スズメダイ
沖縄近海の魚はほとんど見られる。


 
 突然、2mほど脇を昨日のシマウミヘビとは違う黒っぽいウミヘビが、
ゆうゆうと通過する。
目と目が合う。
笑っているような余裕の目だった。
ハブの20倍の毒があるというエラブウミヘビは人を襲わない。
多分、そいつだったのかもしれない。



リーフエッジの切れた海底の湾口は、白波も立たないが、
リップカレントが発生し、魚も集まる。
そして、海底からの津波波が伝わりやすい地形だということが、
海に潜ると良くわかる。




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