エコタウン構想とは?
管総理が復興構想会議の初回会見で、エコタウンのようなものと発言した。
唐突だったしどこに視点を置いているかは疑問だが、現代のパラダイムの選択肢の一つではある。
国の提唱するエコタウンとは産業廃棄物をなくすゼロエミッションを目標にした構想で、
現在全国各地で展開中である。
日本でエコという言葉は、CO2削減、節約、自然素材という意味で使われ、はやっている。
それはいいことだ。でもそればかりではない。
エコの本来の意味は、人間を生態系の一部としてとらえ、自然環境、物質循環の中の
生活環境を考えることである。
真のエコタウンとは再生可能エネルギーにより、本来の自然環境と住み良い社会環境の
中で自活できる集落のことである。
沖縄では宮古島市がエコアイランド構想を宣言している。
1つの島での再生可能エネルギー利用と環境保全のスキームは明確で、
環太平洋の島国でも、街づくりの見本として紹介された。
スマートシティ構想は海外でも、数多く提案されている。
ITビジネスとエネルギービジネスを結びつけた、新しい都市ビジネスとしても注目されている。
一方、東北地方には縄文時代、豊かな文化と農耕集落があった。
天変地異を繰り返しながら美しい村の風景を積み上げてきた。
吉里吉里国もあった。歴史は受け継がれている。
今、日本人の選択は以下の3つの
Eのせめぎあいにより決まる。
戦後の戦災復興事業は
Economyの追及だけで済んだ。
Energyは
Economyの護送船団方式復興でまかなえた。
しかし、現在は
Environmentぬきでは生活の安全も国際理解も得られない状況である。
今までの国交省の国土利用の方策は、新たな補助事業を百花繚乱させることで、
街をパズルのようにつないできた。
東日本大震災のまちづくりは、戦災復興とも、阪神淡路大震災復興とも全く異なっている。
経済復興だけでないポリシーが必要である。
・同じまちに住みたい人、離れたい人
・同じ仕事がしたい人、新しい仕事がしたい人
・東北の田舎らしい暮らしのしたい人、最新の機器に囲まれた都会の生活がしたい人
避難所の生活を余儀なくされている人達はどう思い始めているのだろうか?
これがまちづくりの基本である。
都市計画をビジネスや施策だけでとらえてはいけないと思う。
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