次世代エネルギーの前に

Katzu

2011年06月09日 20:31

 原子力に変わるエネルギーとは何か
現在、官学民を巻き込み新たな潮流が生まれようとしている。
風力、地熱、太陽熱、メタンハイドレード、そして
コージェネレイション、バイオマス、節約
日本人の得意とする分野ではあるが、新エネルギーは今までも
研究実験が進められ、その多くが失敗に終わった。



エネルギーを確保するだけが、対策でなく
エネルギー総量の分母を減らす取り組み、努力が、
現在のところ、節約だけなのは寂しい。

 今朝、半年振りに5km走った。
仮に10km走ったとして、その運動エネルギ―はたった
700Kcalにすぎない。
一方、自家用車で移動した場合、下図のように
運動エネルギーは人とあまり変わらないが、車は熱効率が悪く、
ガソリン発熱量は1㍑あたり10kmとすると7500kcal、
人間の移動の約10倍のカロリーを必要とする。

さらに自転車は人間の1/5のカロリー消化で移動可能である。
自転車は人間が考え出したツールでは最高の作品である。



全エネルギー消費の2割が自動車によるが、
その中の通勤目的の自動車の半分を歩行、
自転車に変換することができたら、どれだけの効果があるか試算した。

乗用車58,472,000台の40%が通勤目的に使用され、
さらにその50%が機関転換したとすると、

58,472,000×0.4×0.5×10,000kcal×365=4.2×10の13乗Kcal。
これは福島第一原発の発電量、4700メガワット/時の
年間生産エネルギー2.8×10の13乗kcalの約1.5倍に相当する。

新エネルギーとは別に、
代替可能なエネルギーは人間エネルギーである。
 
 2年前、パラオでCO2削減の趣旨で、車から歩行、自転車、
公共交通機関へ転換する提案を行った。
賛同したのは、比較的裕福で知識のある人達だけだった。

今朝パラオからガソリンの値段が1ガロン5ドルになったとメールが来た。
日本より一人あたりの車所有率が高く、公共交通機関のない国で
車の維持費が年間50ドル、日本の半分のガソリン価格で、
平均年収70万円でも、世界の平均以上の暮らしを続けてきた。
この偏った車社会の危険性をずっと指摘してきたつもりだが、
1リットル70円から120円への値上げは、
パラオのアメリカ型車社会に大きな転換をもたらすだろう。



沖縄も同様で、台風、暑さの自然条件とアメリカ型の街、道路形態が、
自転車道、トラムの導入を難しいものにしている。

日本が経済活動に邁進している間に、
ヨーロッパが目指したものを見直すべきかもしれない。

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