2011年09月24日

奥ヤンバルの森

 沖縄本島の魅力は、手付かずの北方にもある。
観光客は辺戸岬くらいしか行かないが、ヤンバルの森は
観光客を寄せ付けない不思議な自然がある。
ヤンバルの森は広大な照葉樹林に覆われ、ヤンバルクイナやノグチゲラなどの
固有種も多く、世界遺産候補地にもあげられた。

奥ヤンバルの森

 森はスダジイ、ヘゴ、ネムノキなど、形も色も濃い。
台風もすぎたばかりで、風があったが少し肌寒く感じた。
しかし、セミの声がうるさい程鳴いている。
初めて聞く金属音のカーンという鳴声は、たぶんオオシマゼミだろう。

 東村から大宜味村、国頭村と2日間に分け自転車でまわった。
奥ヤンバルの県道2号は、標高300m近くまで上って行くが、
延々と同じ風景が続く山道であった。
これだけ長い間山に居ると、動物に遭いそうだが、
特に出会わなかった。
道端にはたくさんのアゲハ類が羽を休めず、飛び回っていた。

奥ヤンバルの森

 ヤンバルの自然が残った理由は、皮肉にも戦争の被害が少なかったことと、
国頭の森の3割が今だに、米軍の訓練場になっているからである。
道路だけが国有地の借地になっているところも多いが、
広々とした土地の真ん中を走っていると、
沖縄に居ることを忘れてしまう空間である。

奥ヤンバルの森
 



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