2011年07月10日

1日災害ボランティアガイド

 震災の惨状を見て、一度は活動してみたい、しなければと思う人は多い。
連休後その数は、激減したが、グループを中心にまた増えている。
今現場で必要とされるのは、個人の要望に応える瓦礫の撤去作業、
荷物の搬入、医療ケア、避難所での活動などである。
ボランティアツアーや、団体での参加が一般的であるが、個人で参加する場合、
急に空いた1日でボランティア活動ができるのだろうか。

主要な被災地にはボランティアセンターがある。
どのセンターも若いスタッフが中心となり、明るく、活動的に運営している。
彼らは経験豊かで頼もしい。

1日災害ボランティアガイド

受入れ態勢は、宮城県側は個人、グループでの対応が整っているが、
岩手県側は交通の利便性の問題もあり、復旧の差が大きく、
団体のみの受付けとなっているセンターも多い。

 現地受け付けの場合、現地に行く前にやるべきことは、
第一にボランティア活動保険に加入することである。
各市町村の福祉協議会で扱っている。
年間保険料は、基本プランの280円から天災B型の720円まで
4タイプとなっている。      福祉の保険はこちら

次に各被災地のボランティアセンターに活動の内容、集合時間、場所を確認する。
活動は自己管理、自前が原則で、大抵、以下の用意が必要である。

昼食(飲料水)、作業着、雨合羽、長靴(安全靴)、ゴム手袋・軍手、スコップ、
防塵マスク、ゴーグル、帽子またはヘルメット、目薬、虫よけ

1日災害ボランティアガイド

実践例
 現地ボランティアセンターに9時ころ受け付けする。
大きなセンターは300人位並ぶこともある。
新規の人と経験者に分けられる。
さらに民家の片付け、引越し、荷物の運搬、仮設所の手伝いなどに分けられる。
その後、代表者と現場に行き、地権者にあいさつし作業を開始する。
被災者に対する気配りをマニュアル化し、言葉使いまで指導しているものもあるが、
意識せず、近所に草取りに来たくらいの親しさで接した方が良い場合もある。

暑くならないうちの泥出し作業は、泥がすでに固まっているため、結構重い。
麻袋に詰め、路側に置く。草刈り作業などもある。
水は熱中対策用の塩分入りドリンクを意識して飲む。
昼食は各自用意したものを、まとまった時間に食べる。
冷房の利いた移動バス内でとる場合もある。
お茶や漬物が回ってくる。

午後からの瓦礫の片付けは、民家の持物なので、気を使う。
匂いはきつくないがハエが多い。
ほこりのせいか目が浸みる。
冷凍施設のある地区はさらに酸味のある臭気が強い。
片付けは木と金属が一体となったものから、アルバム、その他を
分ける作業が大変である。
鉄板付きの作業靴がいいが、慣れた登山靴をはいているが、
それでも釘の踏みつけに気をつける。
 
最初はもくもく、徐々に世間話がはずんだりする。
町内会の雑草取りみたいだ。
2汗ほどかくと3時頃になって、あっという間に終了する。
センターの1室で着替える。
大体どこも、こんな様子である。

1日災害ボランティアガイド

 災害派遣車の高速道路料金免除制度もある。
山形市の場合、市役所に災害派遣等従事車両証明書を提出し、
受入れ先の要請書が必要で、発行に3日かかる。
つまり、2度目から利用可能だが、面倒で申請していない。
三陸道路は被災者支援者無料化で朝夕に渋滞し、燃費も悪いので、
一般道を利用しているからだ。

個人参加でも、1日で得るものは多い。
一期一会の体験がそこら中に転がっている。
グループ参加ならもっと楽しい。
作業が終わりこんな会話が聞こえてきそうだ。
“今日は10冊の家族のアルバムを見つけ出し、きれいに洗ったわ”
“僕なんか缶詰めを1000個も掘り出し、おみやげに10個もらったぞ”
“ゆうちゃんなんか、体重2kg減ったもんね”
“しげちゃんなんか、体脂肪2%減ったもんね”
帰ってから打ち上げで
“ハハハー、明日から元気に仕事だ、カンパーイ”
なんて底抜けに明るいグループがたくさん現れることを期待したい。
ゴルフするより健康的で良いと思うのだが。



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