2011年08月08日

エイサーの夜...地域で支える慣習・芸能

 台風前から、海の近くの広場でエイサーの練習の音が聞こえてくる。
1か月前は太鼓のみ、そして三線、唄、かけ声と日に日に人数も増えてきた。
夜もだんだん遅くまで練習するようになり、その成果ができてくる。
警察がすぐ近くだが、苦情もなく大目に見ているのだろう。


 ちょっと覗く。投光機で照らされた姿は真剣そのもので、
恐らく本番以上に大声で、気合いが入っている。
荒っぽいが様になっている。
女の子の踊り子や、近所の見物客の視線も含め、熱気がこもっている。
ただ、サナジャーがいない。
いつ、どういう方法で決めるのだろう。

 沖縄の毛遊び(もうあしび)の慣習が、戦後ビーチパーリーに変わった
とも言われるが、これは一種の受け継がれた毛遊びではないかと思う。

 これと同じ光景をどこかで見たことがある。
ブラジルのバイーアだ。
カルナバルは観光向け、その前の街角の練習の方が活気があって
本物のサンバを見ることができる。
サルバドールの安宿でバッカーダを聞くうちに、
リズムが心地よく覚醒していった。

エイサーの夜...地域で支える慣習・芸能

 コザのエイサーを観に行く。道ジュネと全島エイサーまでは
少し間があるので、前哨戦と言うわけだ。
各グループは、地区の青年会が主体となる。
粒揃いのメンバーを如何に集めるかがポイントのようだ。
たぶん、子の数と親の経験者が、
多くいるかどうかによって決まるのだろう。

エイサーの夜...地域で支える慣習・芸能

 はじめは同じに見えていたが、時々知らない曲が入ったり、
徐々にその違いが見えてくる。
評価自体は、音、踊り、表現力の基本で差がでる。
その地区の歴史や青年会の特徴が見えてくると面白い。
御意見番のおじさんが演奏中に直接指示するあたりは、
熱心で、気合いが入っていて、微笑ましい。
自ずと自分の地区の組には声援を送る。

 後ろの就学前の子供は、最後までバーランク―を叩き踊っていた。
楽しい遊びが氾濫している中で、子供の興味を引く事は難しい。
お兄ちゃんでもでているのだろうか。

大会が終わった後は、当然打ち上げをするんだろうな。
海辺の練習といい、内地の子に比べ、ちょっと羨ましい気もする。

エイサーの夜...地域で支える慣習・芸能

 昨日は那覇で1万人エイサーがあったようだ。
故郷の山形では花笠祭りがあった。
学校と企業宣伝と県外団体だけになってから、
20年以上見ていないが、
今年も被災者を含め1万2千人が踊ったという。




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Posted by Katzu at 09:36│Comments(0)街の環境
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