2011年11月15日

がんばれ日本のカタツムリ

がんばれ日本のカタツムリ

 昨日、真っ赤なドラゴンフルーツを切って食べた後、
赤いものが下から這い上がってきた。
小さなカタツムリだった。
小皿に付いていたのか、皮を剥いた時包丁に付いたのか、
実の中にいたのかはわからない。
驚きはしたが、不思議と嫌悪感はない。

 右巻きなのでオナジマイマイか、沖縄固有種のタメトモマイマイと思われるが、
小さいのでよくわからない。
沖縄には他にもヤンバルマイマイ、クメジママイマイ、
リュウキュウヒダリマキマイマイなど多くの固有種がいるらしい。
そのなかでも綺麗で、不思議なカタツムリをサイトで見つけた。
それは、アオミオカタニシと言いレッドデータブックにも載っている。
さがしてみると1匹1,260円でネット販売されていた。
繁殖飼育したり、庭で鑑賞などすると、逃げ出し遺伝子撹乱を誘発する。
常にビジネスが環境問題を引き起こす。

がんばれ日本のカタツムリ

 八重山地方に古くからあったパナリ焼の焼物は、
カタツムリを入れたと言う記述があり、それを試すために
パラオでカタツムリを探したことがあった。
しかし、パラオ固有種は見つからず、
既に、島はアフリカマイマイに凌駕されていた。

がんばれ日本のカタツムリ

 アフリカマイマイは、世界の侵略的外来種ワースト100に載っている。
移動スピードは速く、雌雄同体で驚異的な繁殖力を持つ。
雑食性で、動植物すべて、砂、土、コンクリートまで食べるとある。
アフリカ生まれで乾燥にも強い。

 昭和初め、食用として台湾から沖縄に移入されたが、
大繁殖した上に、広東住血線虫の中間宿主であることが判明し、駆除を始めた。
しかし、その勢いは止まらず、地球温暖化の影響もあり、
その生態域は九州にまで広がっている。

安いエスカルゴの缶詰は中国産のアフリカマイマイだと言われる。
そのエスカルゴで有名なヒメリンゴマイマイが、2年前大阪の門真で、
大量発生している。

がんばれ日本のカタツムリ

 街を走っていると、湿気のある路面でカタツムリをよく見かける。
小さな固有種は、踏んだ感触も悪く、可哀想だし避けるが、
大きなアフリカマイマイは堅く、つまずくといけないので、外にケっ飛ばす。

 食料事情を改善するはずの生物が、地球温暖化とともに、
エイリアンのような存在になりつつある。
可愛く、おいしそうな外来種の動植物が少ないのは、
日本人のDNAが、それを拒絶するためだろうか。

地球環境の変化が早く、人間の常識的な感覚が追いつかない。

自然に日本にいる固有種を応援したくなってくる。

がんばれ日本のカタツムリ


タグ :環境問題

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Posted by Katzu at 21:05│Comments(0)街の環境
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