2014年02月24日
みんぱく
みんぱくとは民族博物館のことで、国立民族学博物館が大阪府吹田市にある。
その開設の契機となったのは、1970年の大阪万博であった。
当時中学生だった私は、はるばる東北から親に連れて行ってもらったが、
今思えば、あれが最初の世界との出会いであった。

その後、ネットなどない時代、海外に行く前の資料探しに足繁く通ったものだが、
関西に寄る際には立ち寄り、昨年は2日連続で通うことになった。
専門外の民族学、文化人類学、歴史・地理学ではあったが、
趣味の領域を超えて、環境の想像から創造へと向かう過程では欠かせない。

改めて、オセアニア、アメリカ、アフリカ、アジア、中国、朝鮮半島と
展示を巡覧するうちに、地理的に近い地域の共通点が見えてくる。
しかし、最後に展示数の多い日本に進むと、ある種の違和感を感じてしまう。
なぜか、日本文化だけが世界で特別な個性を際立たせているのである。

その理由は、島国故の独立性にあるが、南洋のつながりが見えないからでもある。
日本の民族学がたどった限界でもあろうが、南洋文化の展示色が希薄で、
最後の竹富島の民家展示だけが取ってつけたような印象を受けてしまう。
世界の民族文化に同等の価値観を見出すことは容易でないが、
現在行われているリニューアルはその辺の配慮があってのことだろう。

この民博を補うかのように、南洋の文化歴史を紹介した博物館が、
沖縄県本部町の国営沖縄記念公園内にある海洋文化館である。
海洋文化館の成り立ちは、大阪の民族学博物館と同じように、
1975年の海洋博覧会の後、展示館は引き継がれたていたが、
資料を整備し直し、昨年秋にリニューアルオープンした。

ちゅら海水族館の隣にありながら、現在訪れる人は少ないが、
展示ホールは巨大で、ミクロネシア、メラネシア、ポリネシア、
東南アジア、沖縄の各海洋文化の特徴を表しながら、
太平洋の文化的な相似性を概観することができる。
アジア・太平洋の結びつきを海洋文化という視点で見つめると、
大陸の複雑な民族間対立の構造から、文化の共通性が
長い歴史とともに隠れてしまったことに対し、広い大洋では
未だに共通の世界観を有しているように感じてしまう。

館内にはプラネタリウムなどもあり、訪れる理由は他にもあるが、
水族館よりも入場した回数が多い施設かもしれない。
公園内ではちょうど国際洋蘭博覧会が開催されており、
タイ、ベトナム、ミャンマーのコーナーなどもあり、
外の亜熱帯の空気が南から運ばれてきたような雰囲気であった。

その開設の契機となったのは、1970年の大阪万博であった。
当時中学生だった私は、はるばる東北から親に連れて行ってもらったが、
今思えば、あれが最初の世界との出会いであった。

その後、ネットなどない時代、海外に行く前の資料探しに足繁く通ったものだが、
関西に寄る際には立ち寄り、昨年は2日連続で通うことになった。
専門外の民族学、文化人類学、歴史・地理学ではあったが、
趣味の領域を超えて、環境の想像から創造へと向かう過程では欠かせない。

改めて、オセアニア、アメリカ、アフリカ、アジア、中国、朝鮮半島と
展示を巡覧するうちに、地理的に近い地域の共通点が見えてくる。
しかし、最後に展示数の多い日本に進むと、ある種の違和感を感じてしまう。
なぜか、日本文化だけが世界で特別な個性を際立たせているのである。

その理由は、島国故の独立性にあるが、南洋のつながりが見えないからでもある。
日本の民族学がたどった限界でもあろうが、南洋文化の展示色が希薄で、
最後の竹富島の民家展示だけが取ってつけたような印象を受けてしまう。
世界の民族文化に同等の価値観を見出すことは容易でないが、
現在行われているリニューアルはその辺の配慮があってのことだろう。

この民博を補うかのように、南洋の文化歴史を紹介した博物館が、
沖縄県本部町の国営沖縄記念公園内にある海洋文化館である。
海洋文化館の成り立ちは、大阪の民族学博物館と同じように、
1975年の海洋博覧会の後、展示館は引き継がれたていたが、
資料を整備し直し、昨年秋にリニューアルオープンした。

ちゅら海水族館の隣にありながら、現在訪れる人は少ないが、
展示ホールは巨大で、ミクロネシア、メラネシア、ポリネシア、
東南アジア、沖縄の各海洋文化の特徴を表しながら、
太平洋の文化的な相似性を概観することができる。
アジア・太平洋の結びつきを海洋文化という視点で見つめると、
大陸の複雑な民族間対立の構造から、文化の共通性が
長い歴史とともに隠れてしまったことに対し、広い大洋では
未だに共通の世界観を有しているように感じてしまう。

館内にはプラネタリウムなどもあり、訪れる理由は他にもあるが、
水族館よりも入場した回数が多い施設かもしれない。
公園内ではちょうど国際洋蘭博覧会が開催されており、
タイ、ベトナム、ミャンマーのコーナーなどもあり、
外の亜熱帯の空気が南から運ばれてきたような雰囲気であった。

Posted by Katzu at 18:26│Comments(0)
│歴史遺産環境
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