2014年07月10日

同時多発的ゲリラ豪雨

台風8号が通過した後の沖縄の映像が届いた。
近所の国道58号は冠水したようだった。
読谷村の1時間降雨量96mmは過去最大、名護の24時間降雨量438mmは
昨年7月に降った雨量58mmの実に7倍の雨が1日で降ったことになる。

同時多発的ゲリラ豪雨
一方、東北では梅雨前線の押し上げによる集中豪雨により、山形県内では
最上川や吉野川流域住民の避難勧告が相次いだ。

同時多発的ゲリラ豪雨

昨日はフェーン現象により30℃を超えた北陸地方を含め、今回のように
自然災害が北と南で同時に起きたことはあまり記憶にない。

 各市町村では、相次ぐ自然災害に備え避難勧告の判断と伝達手段がマニュアル化されるようになった。
その判断の基となるのは気象庁や地方気象台のデータであり、迅速なデータ開示や連携が求められる。

個人レベルでは、気象庁、日本気象協会やWeather News、日本気象株式会社などのサイトに加え、
ゲリラ豪雨、地震予報などの多くのアプリが充実し、瞬時の行動の判断がしやすくなった。

しかし、その予報が当たるか?傘が必要か?豪雨になるか?逃げるべきか?だけではなく
個人で全体の気象状況を読み解くことが、それ以降の安全な行動計画に結び付く。

同時多発的ゲリラ豪雨

2年ほど前はWeather Newsの即時性を称賛したが、災害・地震情報も含め気象庁に優るものはない。
震災後は、膨大なデータがありながら、確実でないものは出せないと批判された体質が、
より早く、より詳しく、より多くの人に見てもらう姿勢に変わりつつあると感じる。

同時多発的ゲリラ豪雨

 近年変わった点は(今まで見落としたのかもしれないが)、従来の豊富な気象データに加え、
広域の東アジア全体の天気図が閲覧できること、レーダーキャストがリアルな動画になったこと、
ウィンドプロファイラー(上空の風)という気象データが見れることなどがあげられる。

同時多発的ゲリラ豪雨

特にウインドプロファイラーは、各地点の上空5kmごとの風のデータで、地表の風が徐々に
高層気流の性質と同じく、一体となり暴風雨となる様子や、各層で全く異なった風向を示し、
都市部でスポット的に安定したり、猛暑となる場合なども想定できる。
不確実性気候を読み解くには3次元的読みが必要で、その手の内の一部を公開したことになる。

これからの時代は、天気予報を他人のせいにすることなく、気象予報士が学ぶような正しい知識と
判断能力を個人で身につけることも必要であると感じる。
震災直後のようにラジオしか通じない場合や、山間部で電波が入らない場合の
個人でできる判断材料は、ラジオ天気予報と天気図が基本である。

同時多発的ゲリラ豪雨

 高校総体の山岳競技では、天気図作成も競技項目の一つであった。
書く前からわかる場合も多かったが、南の観測地点から始まり、
日本近海の観測地点を記入していくうちに徐々に状況が把握されていく。
天気図用紙は本屋や山岳用品店で売っているが、その販売元の日本気象協会は、
天気図用紙を独占的に販売する団体だとばかり思っていた。



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Posted by Katzu at 15:00│Comments(0)街の環境
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