2016年03月26日
ミャンマーの道をさえぎるもの
日本の道路計画は単純で、将来交通量を予測し、将来すべての
交通が流れるものと仮定し、新規路線を導き出す。
デフレ社会が続こうが、交通量が減ろうが、その多くは維持管理や
機能更新よりも政治的な経済論理で、新しい道路が造られる。

発展途上国ではODA事業で金をつぎ込んでも交通対策をしても
なかなか成果が見えてこないのは、その国の習慣や環境の違いで
日本の計画の理屈が通用しないことが多くあるからだ。
旅行時間の遅れを生みだすもの、特に道路を遮るものを探しだし、
一つづつ原因をつぶしていかなければならない。
ミャンマーで出会った道を遮るものをまとめてみた。
家畜

人以上に牛の横断には特に気を使い停止する。
宗教的な意味もあるが、ぶつかると車両にダメージを受けるからだ。
収穫物

農作業では幹線道路であろうが、生活道路としての利用は煩雑で
道路をふさぎ、道路の機能分担などという考えはない。
荷物搬入

中古の日本車に積載制限以上の荷物を積み、
搬入時の停車ばかりか、走行時に道路に落ちる場合も多い。

人・物の区別がないのは道路だけでなく、舟ではバイクも一緒になる。
物流とパーソントリップを分ける日本の交通計画が成り立たない。
故障車

道路わきの故障車、事故車は多く、車道での故障車も多く見かける。
多くは路側に回避することなく、交差点や橋梁の上でも修理する。
お互い様の慣習という一面もあろうが、致命的な故障の場合が多く、
さらにレッカー移動するシステムもないためである。
まつり
祭りの列は、信号のない交差点でも最も優先される。
特に公安の誘導もなく、運転手はじっと行列をやりすごす。
祭事の多いミャンマーでは日常的に遭遇する。

マンダレー
村の男児が化粧して出家する賑やかなパレードにも出会った。

シュエボー
復旧工事

洪水で流された橋や壊れた道路の復旧工事が至る所で見られた。
その多くは人力で砕石を運び、重機の搬入ヤードもなく道路上で
待機するか、仮舗装もない盛土上で砂塵を撒き散らしている。
人馬

横断歩道のない道路横断、車の売り子、バスに駆け寄る乗客、
托鉢の列など、ミャンマーでは悪質な運転は少なく危険な場面は
少ない方だが歩道はすべて商売か駐車のために埋まっている。
軽車両としての馬車、自転車タクシーが車線を防ぐこともある。
検問

少数民族エリアへの入域箇所だけでなく、各所に検問があり、
観光地では入域料の徴収がある。
この頻度はテロのあったタイに入ればさらに増える。
ミャンマー・タイ国境では右と左の交通が切り替わる。
同じ橋の上で入管の歩行者と車が交差し入口は渋滞していた。
軍事政権時代、イギリスの植民政策を払拭させるために無理に
変えた結果で、ASEANのグローバル化を妨げる原因となっている。

慣習を認知し社会的な課題をクリアしなければ、ただ新しい
バイパスを通せばいいという問題ではないことがわかる。
交通施策が失敗すれば、数年後バンコクと同じ状況になってしまう。

交通が流れるものと仮定し、新規路線を導き出す。
デフレ社会が続こうが、交通量が減ろうが、その多くは維持管理や
機能更新よりも政治的な経済論理で、新しい道路が造られる。

発展途上国ではODA事業で金をつぎ込んでも交通対策をしても
なかなか成果が見えてこないのは、その国の習慣や環境の違いで
日本の計画の理屈が通用しないことが多くあるからだ。
旅行時間の遅れを生みだすもの、特に道路を遮るものを探しだし、
一つづつ原因をつぶしていかなければならない。
ミャンマーで出会った道を遮るものをまとめてみた。
家畜

人以上に牛の横断には特に気を使い停止する。
宗教的な意味もあるが、ぶつかると車両にダメージを受けるからだ。
収穫物

農作業では幹線道路であろうが、生活道路としての利用は煩雑で
道路をふさぎ、道路の機能分担などという考えはない。
荷物搬入

中古の日本車に積載制限以上の荷物を積み、
搬入時の停車ばかりか、走行時に道路に落ちる場合も多い。

人・物の区別がないのは道路だけでなく、舟ではバイクも一緒になる。
物流とパーソントリップを分ける日本の交通計画が成り立たない。
故障車

道路わきの故障車、事故車は多く、車道での故障車も多く見かける。
多くは路側に回避することなく、交差点や橋梁の上でも修理する。
お互い様の慣習という一面もあろうが、致命的な故障の場合が多く、
さらにレッカー移動するシステムもないためである。
まつり
祭りの列は、信号のない交差点でも最も優先される。
特に公安の誘導もなく、運転手はじっと行列をやりすごす。
祭事の多いミャンマーでは日常的に遭遇する。

マンダレー
村の男児が化粧して出家する賑やかなパレードにも出会った。

シュエボー
復旧工事

洪水で流された橋や壊れた道路の復旧工事が至る所で見られた。
その多くは人力で砕石を運び、重機の搬入ヤードもなく道路上で
待機するか、仮舗装もない盛土上で砂塵を撒き散らしている。
人馬

横断歩道のない道路横断、車の売り子、バスに駆け寄る乗客、
托鉢の列など、ミャンマーでは悪質な運転は少なく危険な場面は
少ない方だが歩道はすべて商売か駐車のために埋まっている。
軽車両としての馬車、自転車タクシーが車線を防ぐこともある。
検問

少数民族エリアへの入域箇所だけでなく、各所に検問があり、
観光地では入域料の徴収がある。
この頻度はテロのあったタイに入ればさらに増える。
ミャンマー・タイ国境では右と左の交通が切り替わる。
同じ橋の上で入管の歩行者と車が交差し入口は渋滞していた。
軍事政権時代、イギリスの植民政策を払拭させるために無理に
変えた結果で、ASEANのグローバル化を妨げる原因となっている。

慣習を認知し社会的な課題をクリアしなければ、ただ新しい
バイパスを通せばいいという問題ではないことがわかる。
交通施策が失敗すれば、数年後バンコクと同じ状況になってしまう。

Posted by Katzu at 19:27│Comments(0)
│アジア
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