温泉がおかしい.地震の影響か

Katzu

2011年04月29日 19:25

自然の恵みはずっと享受したい
 
 地震は住環境だけでなく、自然環境にも大きな影響を及ぼしている。
今後、人の命がつながり、街の再生が始まるなかで、
自然環境の変化も明らかになるだろう。


   震災後、休業中だった蔵王スキー場
 
 山形市内から車で20~30分エリアに、10以上の温泉がある。
泉質も、塩化物泉、硫酸塩泉、酸性泉、含鉄泉、単純泉と豊富で
週の半分は温泉に行く。
体調、季節、財布にあわせ選べるのが魅力だ。



 しかし、地震後に異変が起きた。
内陸地方では出なくなった温泉や、湯量が減った温泉がある。
大江町柳川温泉や中山町ひまわり温泉は自噴しなくなっており、
全般的に村山西部の温泉は、源泉の水位が下がったり、
温度も下がるという異変が起きている。

これらの温泉は山形盆地西部の活断層帯にあたる。
 
 一方、蔵王周辺の温泉では温度が上がっているように感じる。
今年12月に行った蔵王温泉の源泉上湯では、生れてはじめて熱くて入れない経験をした。

上山温泉の二日町共同浴場の管理のおばさんにそのことを話すと、
あたがぐなったがらあっづくなったのったなー(気温が上がったのでお湯も熱くなったのだろう。」
という答えだった。
飯田温泉の主人も同様に、地震前から温度が上がっていると言っていた。


    上山温泉二日町共同浴場 

 今回の地震と新燃岳の噴火の関係も話題になった。
歴史を紐解くと、1707年の宝永地震の49日後に富士山が噴火したことは有名であるが、
こと東北の山についてはどうであろうか。

1895年に蔵王のお釜が噴火し火山泥流が発生した1年後に、
今回の地震とよく似たM8.5の明治三陸沖地震が起きている。
2カ月後には横手断層が活動した内陸直下型の陸羽地震が起きている。

あと1ヶ月間、余震だけでない、震災の準備だけは怠ってはいけない。

 今回の地震で、地震予知の難しさがよくわかった。
今、あえて次の地震を予知する勇気を持つ地震学者はいないだろう。

しかし、過去にあったことはまた起きるということが今回の震災の教訓であると思う。


関連記事