震災復興計画その23
現地で計画案が具体化し、まちづくりがスタートし始めている地区がある。
一方では、再建が難しく、集落の自治会を解散した地区がある。
もう一方では、移転も再建も判断できない地区がある。
これだけ足並みが乱れてしまった原因は幾つかあるが、
コミュニティ単位でまちづくりを進めるしか方法はない。
国土計画、広域市町村計画などは、後手後手にならざるを得ない。
今の時点では、計画屋がテクニカルに街づくりを進めることは難しい。
まちづくりのアイディアと、地元コンセンサスが大切になる。
この新しい街づくりを進めていくには、若い人のリーダーシップと、
アイディア、ボランティアの存在が欠かせない。
新しい世代の判断も必要なのである。
テクニカルな計画、資金、制度などは、あとからでもついて来る。
一つ明るい知らせがあった。
閖上地区は震災後最も近い被災地であることもあり、
気になっていた地区で何度も訪れた。
震災後、復興支援ブログを立ち上げた彼には、
陰で支え、見続けていきたいと願っていた。
身内を失い、家も失い、友人仲間やボランティアに支えられながら、
彼は街づくりに興味を持っていく。
ブログは宮城県内で一位にランクされ、多くの人に見つめられながら、
彼はようやく動き出す。
そして、市議会議員になって街づくりに参加しようと決心する。
絵に描いたような若者の行動美学で、だれもが応援したくなる。
彼が、少しでもこのブログの復興計画を見て、頭の片隅に何らかの
街づくりの意識を持ってもらえたなら本望である。
貞山堤から飛び立った水鳥のような、洋平さんにエールを送りたい。
名取閖上復興支援のブログはこちら
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