2011年10月07日

パラオ お祭りの海

 今年の雨季のパラオは、例年になく風雨が強い。
ようやく台風が過ぎた今週も、雨と波が海面を打つ。
南西の風が吹く中、1年ぶりのダイビングに向かう。
天気は曇り時々雨時々晴れである。
パラオのダイビングスポットは、世界的に有名なブルーコーナーをはじめ、
島の西側に多く、この日は風を避け、ゲロンに向った。
初めてのポイントで、リクエストしていたので丁度よかった。

パラオ お祭りの海

 静かな暗い海の、久しぶりの潜水で、
予想通り最初の耳抜きに苦労し、緊張しながら潜行する。
それが20mの海底で状況は一転する。
色とりどりのサンゴ、イソバナ類にチョウチョウウオ類、
フエダイの群れなどが動き、色めきを添える。

パラオ お祭りの海

大物の群れはないが、色彩と種類の多さには驚いてしまう。
そして海流とともに、生物は祭りのように踊りだす。
決して大物ではないが、1種類づづ目の前に飛び出してくる。
ネムリブカ、リーフシャーク、海ガメ、数百kgありそうなシャコガイ。

パラオ お祭りの海

パラオ お祭りの海

パラオ お祭りの海

パラオ お祭りの海

海ガメは口がとがっているのでタイマイと思われるが、
捕食中で触れる距離まで逃げなかった。
地形の入り組んだ谷もあり、高山植物が咲き乱れる谷間から、
タヌキやクマが出てきたような賑やかさだ。

パラオ お祭りの海

 午後からは、雨も降りゲロンインサイドのポイントだった。
カサゴ、クマノミ、擬態のタコ、カエルアンコウ、など小さく見れば見るほど
生命が凝縮し、お互いに反応し、連鎖している姿がみえる。

パラオ お祭りの海

パラオ お祭りの海

 このスポットは大物のブルーコーナー、景観のブルーホール、
マンタの乱舞するジャーマンチャンネルとは趣を異にするが、
パラオの海の環境を詰め込んだような、賑やかな海であった。
こんなコンデションでも、十分その魅力に出会えたが、
晴れた時にもう一度訪れたいポイントである。

 オニヒトデも見られず、白化現象でダメージを受けたサンゴも、
かなり回復しているように感じる。
今でも、世界屈指のダイビングスポットであることには変わりなく、
世界中のダイバーが集まる魅力の海である。

しかし、13年前に見たサンゴの花畑には、戻れないかもしれない。



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Posted by Katzu at 08:03│Comments(0)海の環境
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