沖縄の防災

Katzu

2011年05月31日 03:30

 台風一過の朝、近所を散歩する。
改めて、台風の甚大さを実感する。
昨日は街路樹が道路の1車線分をふさぎ、にもかかわらず、
車が60キロ位のスピードで蛇行してすれ違っていた。



今日になっても道路にはみ出た木もあり、
高齢者の対向車が大きくはみ出してきた。
ゆっくり安全にというおじいと、若者のスピードのギャップが、
沖縄の交通の最大の危険因子である。
 
 津波の被災地を1カ月以上、調査すると、感覚的にこの地域は
安全か危ないか、直感できるようになる。島が大洋をふさぎ、
浅瀬(礁湖)が広がる地域の津波高は低い。
あとは宅盤高さと防災意識の差である。
  
 初めて知ったが、津波の避難場所の指定を示す看板も
きちんと整備されている。
必要なことは、津波教育で正しい知識を身につけることである。



 環境と景観に対する配慮も必要である。

下の写真でその課題が、おおよそ指摘できる。
海の防潮堤が整備されていた。4m程の高さの立派なもので、
1000年に一度の津波の直撃を受けなければ十分であろう。
ただ、ある所とない所があり高潮防災計画は一貫していない。
この個所は下水の排水口にもなっており、環境的に悪く、
人が降りる浜にする必要はない。



一方、遠目には人為的なケズに似た地形の島がある。
海沿いの道路整備には構造的に必要だったと容易に推測できるが、
周辺の公園整備と合わせ総合的に計画するならば、排水口を
沖合に引き、浜に降りられる防潮堤と防砂林で対応した方が、
景観的にも環境的にも防災的にも問題はなかったと思う。

下は30年前の同じ場所の写真である。
まだ、満潮にかくれる海中道路があり、
きれいなサンゴ礁が広がっていた。


関連記事