沖縄の騒音問題
夜の8時過ぎ、北の空から赤い光が近づくと同時に爆音がして、
ヘリが飛び去って行った。
この地域は
普天間飛行場の飛行区域になっており、機種は多分、
自衛隊機とほぼ同じ
CH46(シ-ナイト)である。
東北大震災後、山形はヘリの補給基地となり毎日、爆音が聞こえ
戦時のような雰囲気であった。
沖縄ではあの状態が日常的に続いている。
特に夜の突然の騒音は有事を思い起こさせる。
夜間の騒音はもう2つある。暴走族とアメ車である。
内地ではほとんどそのトレンドの役目を終えたが、
沖縄ではまだ残っている。
沖縄の若者は鬱積したものが多く、大人達も容認しているのだろうか。
一方、排気量の大きい古いアメ車が、週末マンションに来ると、
うるさくて迷惑である。
こちらの話題は普天間基地の新型の
V22(オスプレイ)配備についてである。
内地にいると、なぜ米軍の機種にそんなに目くじらを立てるんだ、
と思ってしまう。しかし、実際それが頭上を飛ぶとなると、気掛かりで
さらに調べれば調べるほど、その不安は強くなる。
オスプレイは90度エンジンが移動する可動回転翼を持つ、
ヘリと飛行機の合いの子である。
速度は水平時555km/h、離陸重量は23t、
航続距離は最大3700kmと
現在使用のシ-ナイトと比べると速度、重量は2倍、
航続距離は3倍の性能を持つ。
現在のヘリ部隊では、尖閣諸島を往復するのも大変だが、
新機種は、台湾はおろかピョンヤン、北京まで往復可能である。
特に中国に対する抑止力になる。
中国政府が反対しなかったのが不思議である。
問題は騒音と安全性である。
騒音はアメリカ西海岸基地の
環境アセスメントによると、
地上では4dBオスプレイが高くなっている。
逆に、飛行時は逆に5dB低い。
専門ではないが、モノづくりの技術屋としての結論は、
新機種は重量、エンジン出力も大きく地上ではうるさい。
しかし安定飛行に移れば静かである。
最新技術で、スターウォーズにでてくるようなフォルムで、
発想はすごいと思うが、垂直揚力をエンジンの移動で無理やり
水平力に変える方法は、誰の目にも危っかしい。
素人の感覚は、災害時、想定外の事態には正しいことも多い。
事故を繰り返しているとなればなおさらである。
昨日、
国頭村安波地区の集落が普天間基地の受け入れを表明した。
原発問題と非常に似た構図である。
蛇足ながら、昨日の琉球民謡協会民謡コンクール新人部門の課題曲は
安波節であった。
国道沿いにあるため、集落は唄の面影はないが、周辺は
ヤンバルクイナが鳴く、自然豊かなやんばるの森が広がる。
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