14日、沖縄の梅雨明けが発表された。例年より9日早い。
先週までは、梅雨明け予想日は23日だったが、
梅雨明けの兆候はすでに1週間前にあった。
先週、台風3号が沖縄をそれ、本土に迷走し梅雨前線を押し上げた。
12日、夏の高気圧が強まり、近海で積乱雲が確認された時点で、梅雨明けではなかったのだろうか。
テレビのインタビューで、『糸満ハーレーが終れば梅雨明けさ。』と言ったオバァは正しかった。
ミジュンの投網を打つ海人は、もう梅雨明けだからと群れを追っていた。
最近天気予報が当たらない。
前日の天気予報が、次の日の朝にコロッと変わることもあった。
夜の天気予報で、降水確率40%の曇りのち雨の天気予報が、次の朝に晴になると、
その日の天気予報は降水確率20%晴れ一時雨に変わり、結局この日は1日中晴れた。
先週はこんな感じの日が続いた。
これでは後出しジャンケンではないか、とさえ思えた。
他の大洋州の島の天気予報はほとんど毎日、晴れ一時雨である。
この方がよほど現実的で行動も決めやすい。
気象庁の事後検証によると、確かに先月の沖縄の的中率は70%と全国で最も低かった。
その理由は、活発な梅雨前線の影響もあるが、雨雲の動きだけでは推測できない上昇気流の
変化による、近海で発生する雲の発生が影響しているためである。
現在の天気予報は、膨大な気象データをスーパーコンピューータで解析、統計化し、
数値的に予報する手法がとられている。
膨大なデータを評価する際の問題は、各種データの重みが偏重しないことだが、
統計学上、過去の天気結果に偏重する傾向があるようだ。
沖縄デイリー手帳には、過去の気象データに基づく晴雨率が載っている。
6月第2週の天気予報は、この手帳の晴雨率と全く同じ内容であった。
しかし、現実の天気の結果は異なっていた。
最近の加速した気候変動の中では、技術的な予測システムの開発だけでなく、
高層気象観測に使われるラジオゾンデの観測点を増やすなどの対応も、今後必要なのかもしれない。