2012年02月12日
普天間と瑞慶覧の街づくり
宜野湾市を航空写真で見ると、市の中心部に普天間基地がある。
市街地にぽっかり空いたブラックホールのようだが、都市の発達を見るとそうではない。
米軍基地に集まってきた住宅地のようにも感じるが、必ずしもそうではない。

大きな地図
戦前はサトウキビ、甘藷の畑で湧水がたくさんあった。
街道沿いには天燃記念物の松並木があった。
基地内には危険な海岸線を避けて、高台に形成された集落遺構もある。
都市の発達は、那覇大都市圏の拡大が、浦添市から宜野湾市に到達した結果である。
スカイラインを住宅地が覆う市街地形成を見れば、己と歴史経緯が理解できる。
占領軍は、これから自国より発展する国の都市計画など、想定などするはずもない。
その結果、海岸段丘の開発適地に飛行場を作った。
城塞都市でも、市の中心に海兵揚陸隊の基地がある都市など、他に存在しない。

都市機能が二分され、道路も遠回りとなり、国道結節点はボトルネックとなり
交通は渋滞し、緊急車両の通行も遅れる。
この都市構造がすべての都市問題を引き起こす。
軽便鉄道跡に沿って、浦添市から普天間飛行場を半周歩くと、色々なことが解る。
嘉数公園だけでは480haのスケール感しか伝わらない。
輸送機ハ―キュリーズが、建物影から突然出てくる。
中型ヘリ・シ-ナイトが、騒音を上げ反転しながら着陸態勢にはいる。
これらは数値上の騒音レベルの話だけではない。
過剰な驚愕反応と精神的緊張、危い不安感をひき起こす。
1~2時間いるだけで感じることも多いが、住んでみないとわからないことが
もっとあるだろう。

デイゴ通りの北側の緩やかな斜面には、キャンプ瑞慶覧の
低層戸建住宅地が広がっている。
アメリカの豊かな生活を表現したような、広々と明るい住宅地である。
ここは、平成8年のSACO最終報告の土地返還プロセスに入っており、
既に区画整理の準備段階にある。
今回の再編計画に合わせ、突然返還の話が出たわけではない。
デイゴ通りを挟んで、宜野湾市民はこのフェンスの向こうのアメリカを
羨んだことだろう。
普天間と瑞慶覧の間にある、狭い土地に身を寄せ合いながら、
集落は形成されていった。

都市生活者にとって、地価の低い土地に住もうが、基地経済に縛られようが、
生活の不便を排除し、守り、作る権利を持っている。
市長選の街頭マイクからは、同じ政策趣旨が繰り返されていたが、
基地返還後の街づくりのシナリオを描けた方が、良い結果を残すだろう。
基地の中にあるお墓を見ると、常識的に誰もがそう思うはずである。

市街地にぽっかり空いたブラックホールのようだが、都市の発達を見るとそうではない。
米軍基地に集まってきた住宅地のようにも感じるが、必ずしもそうではない。

大きな地図
戦前はサトウキビ、甘藷の畑で湧水がたくさんあった。
街道沿いには天燃記念物の松並木があった。
基地内には危険な海岸線を避けて、高台に形成された集落遺構もある。
都市の発達は、那覇大都市圏の拡大が、浦添市から宜野湾市に到達した結果である。
スカイラインを住宅地が覆う市街地形成を見れば、己と歴史経緯が理解できる。
占領軍は、これから自国より発展する国の都市計画など、想定などするはずもない。
その結果、海岸段丘の開発適地に飛行場を作った。
城塞都市でも、市の中心に海兵揚陸隊の基地がある都市など、他に存在しない。

都市機能が二分され、道路も遠回りとなり、国道結節点はボトルネックとなり
交通は渋滞し、緊急車両の通行も遅れる。
この都市構造がすべての都市問題を引き起こす。
軽便鉄道跡に沿って、浦添市から普天間飛行場を半周歩くと、色々なことが解る。
嘉数公園だけでは480haのスケール感しか伝わらない。
輸送機ハ―キュリーズが、建物影から突然出てくる。
中型ヘリ・シ-ナイトが、騒音を上げ反転しながら着陸態勢にはいる。
これらは数値上の騒音レベルの話だけではない。
過剰な驚愕反応と精神的緊張、危い不安感をひき起こす。
1~2時間いるだけで感じることも多いが、住んでみないとわからないことが
もっとあるだろう。

デイゴ通りの北側の緩やかな斜面には、キャンプ瑞慶覧の
低層戸建住宅地が広がっている。
アメリカの豊かな生活を表現したような、広々と明るい住宅地である。
ここは、平成8年のSACO最終報告の土地返還プロセスに入っており、
既に区画整理の準備段階にある。
今回の再編計画に合わせ、突然返還の話が出たわけではない。
デイゴ通りを挟んで、宜野湾市民はこのフェンスの向こうのアメリカを
羨んだことだろう。
普天間と瑞慶覧の間にある、狭い土地に身を寄せ合いながら、
集落は形成されていった。

都市生活者にとって、地価の低い土地に住もうが、基地経済に縛られようが、
生活の不便を排除し、守り、作る権利を持っている。
市長選の街頭マイクからは、同じ政策趣旨が繰り返されていたが、
基地返還後の街づくりのシナリオを描けた方が、良い結果を残すだろう。
基地の中にあるお墓を見ると、常識的に誰もがそう思うはずである。

Posted by Katzu at 13:47│Comments(0)
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