2012年09月14日
都市調査の初動と街歩きの基本
NHKで『世界ふれあい街歩き』という番組がある。
一度見てしまうと、自分の趣味をとられたような気分になり、
何か違和感を感じてしまう。
旅行に関する日本の海外ドキュメンタリーすべてに言えるが、
現実はこんな気持ちのいいことばかりではない。
いざ仕事となれば、なおさらである。
新しいまちに行き現地調査する時の初動は、いつも同じスタイルをとった。
1、徹底して地図を読み込む。
国土地理院の地図を読み込み、方位、街の形、広さ、土地利用、地形、地質と
徐々に空間的な理解から、計画のイメージまで膨らませる。
通常は1時間かけて、地図を見つめ続けている。
海外ではWorld MapFinder /からデータをさがす。
もちろんGoogleマップは補完的によく利用する。

2、現地では、できるだけ公共交通機関を利用する。
自動車で点と点を結んでも、その間を見逃してしまう。
生活の一部に入り込まなければ、街の本質が見えてこない。
バスからの視点が一番よく街が見える。

ジョグジャカルタ市内
ポイントが決まればひたすら歩きディテールをさがす。
当然、効率的に見るには自転車とランという選択肢もあるが、
海外で安全に利用できる都市は少ない。

ビエンチャン市内
3、博物館・マーケットを訪れる。
地形図ではわからないマップを観光案内所でもらい、博物館を見学する。
博物館は地域の自然・文化・歴史だけでなく、地域特有のデザインや
生活全般まで、地域の宝を短時間でさがすには不可欠な施設である。

ジャカルタ国立博物館
市場・市民マーケットは、庶民レべルの生活感、食文化、経済などを
知るため最も適した現場である。
詳細調査は、役所や図書館などで次回行う。

ルアンパバン-ナイトマーケット
これらは、まちづくりや環境調査だけでなく、
市場調査や新生活の準備などにも応用できる。
というように、経験的に街の外観を把握できるようになるわけだが、
それは今では、自分にとっての旅行スタイルの基本にもなっている。
1、GoogleマップやGPSの利用だけでは、
リアルに現実を理解し、道に迷った時は重宝するが、
たより過ぎると大事な部分を見落とし、記憶に残らない。
事前の知識の詰め込みは、ほどほどでも良いと思う。
現地の情報の方が、圧倒的に正しい。
日本人だけの情報とコミュニティから抜け出し、
現地モードにいかに切り替えられるか、が大切なのである。

マラッカ市内
2、市内ツアーで印象深かったものより、自分で歩き、
道をはずれ出会った市場や人達の方が、
その街の現実を良く知る手掛かりとなる場合が多い。

ジャカルタ-コタ駅
自分の足で回ることは大切だが、自転車の場合、
交通ルールを知らない観光客に遭遇することが良くあり、
いつも危ないと思う。
特に、一方通行道路の自転車逆走は危険で、
二輪車レーンはバイクと同じ扱いで走らなければならない。
歩道の横断もしかりである。

ルアンパバン市内
3、博物館は時間の許す限り見学するようになった。
理由は、その国の断面を短時間で見ることができるためである。
注意しなければならないのは、ガラクタを集めただけの所や、
ただの保管場所にしている所、国の体制を賛美強調したもの、
宗教的に偏ったものなど様々であるが、研究途中でも
ありのままを展示してもらいたいと思う。

チェンマイ国立博物館-窯炉
クアラルンプールの国立博物館では、この国の歴史がイスラム教と結び
ついた頃から、急激に歴史が動き出し変化して行った様が、よく理解できた。

ジャカルタの国立博物館は当初、期待していなかったが、
この国の民族的・宗教的・地理的に多様な、
あふれるばかりの収蔵品に圧倒されてしまった。
中庭の石象群は詳細の説明はないものの、
イスラム風中庭に、仏教、ヒンドゥー教の神々が
仲良く置かれている様に、なぜか感動すると同時に、
この国のことが理解してしまったような気持ちになった。

市内マーケットは魅力的な観光資源でもある。
観光物産館との違いに愕然とすることもあるが、
必ずその国の本質が見えてくる。

バンコク-サンデーマーケット
ここまで来ると、あとは居住することで見えてくる深い世界が待っている。
一度見てしまうと、自分の趣味をとられたような気分になり、
何か違和感を感じてしまう。
旅行に関する日本の海外ドキュメンタリーすべてに言えるが、
現実はこんな気持ちのいいことばかりではない。
いざ仕事となれば、なおさらである。
新しいまちに行き現地調査する時の初動は、いつも同じスタイルをとった。
1、徹底して地図を読み込む。
国土地理院の地図を読み込み、方位、街の形、広さ、土地利用、地形、地質と
徐々に空間的な理解から、計画のイメージまで膨らませる。
通常は1時間かけて、地図を見つめ続けている。
海外ではWorld MapFinder /からデータをさがす。
もちろんGoogleマップは補完的によく利用する。

2、現地では、できるだけ公共交通機関を利用する。
自動車で点と点を結んでも、その間を見逃してしまう。
生活の一部に入り込まなければ、街の本質が見えてこない。
バスからの視点が一番よく街が見える。

ジョグジャカルタ市内
ポイントが決まればひたすら歩きディテールをさがす。
当然、効率的に見るには自転車とランという選択肢もあるが、
海外で安全に利用できる都市は少ない。

ビエンチャン市内
3、博物館・マーケットを訪れる。
地形図ではわからないマップを観光案内所でもらい、博物館を見学する。
博物館は地域の自然・文化・歴史だけでなく、地域特有のデザインや
生活全般まで、地域の宝を短時間でさがすには不可欠な施設である。

ジャカルタ国立博物館
市場・市民マーケットは、庶民レべルの生活感、食文化、経済などを
知るため最も適した現場である。
詳細調査は、役所や図書館などで次回行う。

ルアンパバン-ナイトマーケット
これらは、まちづくりや環境調査だけでなく、
市場調査や新生活の準備などにも応用できる。
というように、経験的に街の外観を把握できるようになるわけだが、
それは今では、自分にとっての旅行スタイルの基本にもなっている。
1、GoogleマップやGPSの利用だけでは、
リアルに現実を理解し、道に迷った時は重宝するが、
たより過ぎると大事な部分を見落とし、記憶に残らない。
事前の知識の詰め込みは、ほどほどでも良いと思う。
現地の情報の方が、圧倒的に正しい。
日本人だけの情報とコミュニティから抜け出し、
現地モードにいかに切り替えられるか、が大切なのである。

マラッカ市内
2、市内ツアーで印象深かったものより、自分で歩き、
道をはずれ出会った市場や人達の方が、
その街の現実を良く知る手掛かりとなる場合が多い。

ジャカルタ-コタ駅
自分の足で回ることは大切だが、自転車の場合、
交通ルールを知らない観光客に遭遇することが良くあり、
いつも危ないと思う。
特に、一方通行道路の自転車逆走は危険で、
二輪車レーンはバイクと同じ扱いで走らなければならない。
歩道の横断もしかりである。

ルアンパバン市内
3、博物館は時間の許す限り見学するようになった。
理由は、その国の断面を短時間で見ることができるためである。
注意しなければならないのは、ガラクタを集めただけの所や、
ただの保管場所にしている所、国の体制を賛美強調したもの、
宗教的に偏ったものなど様々であるが、研究途中でも
ありのままを展示してもらいたいと思う。

チェンマイ国立博物館-窯炉
クアラルンプールの国立博物館では、この国の歴史がイスラム教と結び
ついた頃から、急激に歴史が動き出し変化して行った様が、よく理解できた。

ジャカルタの国立博物館は当初、期待していなかったが、
この国の民族的・宗教的・地理的に多様な、
あふれるばかりの収蔵品に圧倒されてしまった。
中庭の石象群は詳細の説明はないものの、
イスラム風中庭に、仏教、ヒンドゥー教の神々が
仲良く置かれている様に、なぜか感動すると同時に、
この国のことが理解してしまったような気持ちになった。

市内マーケットは魅力的な観光資源でもある。
観光物産館との違いに愕然とすることもあるが、
必ずその国の本質が見えてくる。

バンコク-サンデーマーケット
ここまで来ると、あとは居住することで見えてくる深い世界が待っている。
Posted by Katzu at 23:43│Comments(0)
│まちづくり
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。