2011年11月28日

沖縄のネット環境

 沖縄のブロードバンド契約世帯率は、42.8%で全国42番目である。
パソコン所有率は66.4%で全国最下位である。
一方、携帯電話の所有率は、74.3%で全国29位となっている。
これは沖縄の生活・産業構造が、車中心の移動型活動が主体であることと、
セルラー沖縄が独占的展開を早期に進めたことと関係している。
ケーブルネットワークのサービスエリアは下図のように中南部に集中し、
光ネットサービスが先行した区域と重なる。
離島では石垣島と宮古島で、ケーブルネットワークサービスが行なわれている。

沖縄のネット環境

米軍基地内にはMBCという、専門のケーブルテレビ・ブロードサービスがある。

 県内北部はブロードバンド化が遅れている。
58号線沿いに名護市まで拡大し、辺野古周辺の情報経済特区まで
サービス域を拡大したが、その間のうるま市から宜野座村にかけての
東海岸とやんばる地域は遅れている。

 今年の初め、本部町の借家を探したが、ADSLはおろか、電話回線でさえ、
ブロードバンドの進展があるので半年は引けないと言われた。
沖縄市から名護市にかけて、ネット対応のアパート・マンションは少ない。

 先週NTTから“光回線加入申し込みありがとうございます”
と電話が入った。
不動産屋の話では、光サービスエリアに入ったので
1カ月位でマンションにも入る、という説明で入居した。
とりあえずADSLを利用したが、すでに半年経って忘れていた。

 工事に来た地元の業者によると、マンション構造が光ファイバーを通す
スペースがなく、時間がかかってしまったという。
米軍属は専用のプロバイダーがいて、調整が必要だったとも言っていた。
以前、英語のチラシが入っていたが少し安価だった。

沖縄のネット環境

 家に来た業者は、これから隣の外人宅に工事に行くと言う。
日本人みたいに“CDをパソコンに入れて自分でやってね、バイバイ”
では済まないのが外人だ。
ちょっと対応の仕方に興味を持ったが、専用の通訳オペレーターサービスが
あるのでと言って出て行った。
留守だったと言って、帰ってきた彼の顔は安堵していた。

 昨日、やっと光回線がつながった。
マンションのVDSL方式供用なので、上り下りとも11Mbpsと平均より遅いが、
ようやく、止まらない動画・Skypeも見れるようになった。
2年間、電話回線利用だったので、ADSLでも特に不便は感じなかった。
沖縄の離島や地方では、ネットなしの海人生活も覚悟していた。
無人島でネットが必要と感じたのは、天気予報くらいである。

ネットは生命に関わるものではないので、生活レベルに合わせ
環境を整えていけばいいと思う。
ネットやデジタル化の技術移転を要請する開発途上国の中には、
安全な生活を支える、インフラ整備さえ整っていない矛盾した国もある。

 国内のネット環境は、都市の便利さと地方の不便さは少しづつ
解消されつつあるが、利用するための個人負担は地方の方が大きく、
益々生活格差は広がる。



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Posted by Katzu at 22:12│Comments(0)街の環境
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